「パブリックアート」をつくらずとも、「パブリック」に「アート」はすでにある

ここに眠っている、私たちが見落としていた ” 古くて新しい“ 神戸を再発見しよう
2022 年に新たに始動したアートプロジェクト「KOBE Re:Public Art Project」 (KORPA)
神戸に吹き抜ける多様な風を受けて、23組のアーティストが
神戸に広がる山、海、都市、下町など各地に滞在、それぞれにリサーチを行ってきました
アーティストたちは神戸で一体何を発見したのか
その全貌を共有し、デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)や
港湾地区にある廃倉庫を利用したKORPA 特設会場を中心とした
各エリアでさまざまなイベントを開催します
さぁ、みんなで風を集めよう

2023.02.22WED-03.19SUN

EVENT SCHEDULE

    • 激突!神戸!壁コレクション
    • 出演:山田悠 内海昭子 前畑温子(J-heritage) 森本アリ(シオヤプロジェクト)​
      コメンテーター: 西村周治(廃屋大学) 橋本健史(403architecture [dajiba])

      ※要申し込み​
    • 3/10
    • 「神戸人×リサーチ・アーティストによる交流イベント」
    • 3/9-10
    • 16-17
    • Wizard of OP vol.0000
    • 【ライヴインスタレーション】
    • 3/11
    • | 神 | Oh my 恒河沙 | 戸 |
    • 3/12
    • 灘まちあるき naddism for Cities
    • naddist:慈 憲一(うつみけんいち)
      ナビゲーター:for Cities石川由佳子(いしかわゆかこ) 杉田真理子(すぎたまりこ)​

      ※要申し込み​
    • 3/17
    • 仕立て屋のサーカス
    • 演出・出演:曽我大穂
      出演:スズキタカユキ、斎藤幸平
    •  
    • ※要申し込み​
    •  

    • 3/18-19

「神戸で何を発見したのか?」

  • 場所:KIITO 展示ホールB (兵庫県神戸市中央区小野浜町1-4)
  • 期間:2023年2月22日(水)一3月12日(日)
  • 時間:11:00-20:00
  • 休館日:月曜日(祝日、振替休日の場合はその翌日)
  • 23組のアーティストが神戸市内に滞在、独自の視点でリサーチ行い、神戸の新たな魅力を再発見!
    全アーティストのインタビュー、レポート、神戸の街を散策する様子を記録した映像資料などを展示
    さらに彼らが発見した「モノ・コト・バショ」を神戸市の地図上にマッピングし、可視化したインスタレーションを公開します
  • 池田剛介、今西泰赳、内海昭子、遠藤薫、太田光海、金子未弥、久保田沙耶、Kenji “Noiz” Nakamura、小金沢健人、斎藤幸平、阪越由衣、 佐野文彦、二階堂瞳子、野口竜平、野村友里、秦雅則、ハラサオリ、for Cities(石川由佳子、杉田真理子)、冬木遼太郎、みのミュージック、持田敦子、八木祐理子(PAN- PROJECTS)、山田悠

「神戸からインスピレーションを受けた作品の展示」

  • 場所:KORPA 特設会場(神戸市中央区新港町7)を中心とした、神戸市内の各所
  • 期間:2023年2月22日(水)一3月12日(日)
  • 時間(KORPA特設会場において):15:00-20:00
  • (2月22日一24日、土日祝日は13:00-20:00)
  • KORPA 特設会場(神戸市中央区新港町7)を中心とした神戸市内の各所にて、リサーチアーティストによる作品を展示!
    その他の展示会場や日時、展示内容などの詳細に関しては特設ページにて順次公開していきます。

「再発見した場所でのパフォーマンス公演」

  • リサーチアーティストによって発見された神戸市内のさまざまな場所で、演劇、ダンス、音楽ライブ、大道芸などの特別パフォーマンスを期間中に実施!
    上演会場や日時、公演内容などの詳細に関しては特設ページにて順次公開していきます。

「神戸人×リサーチ・アーティストによる交流イベント」

  • リサーチ・アーティストと神戸人たちとのコラボレーション
    トークイベントや令和版『新・神戸百景』を使った街歩きイベントを開催!
    イベント内容の詳細に関しては、特設ページにて順次公開していきます。
  • 慈憲ー、相良育弥、西村周治、森本アリ ほか

音声AR

「令和版『新・神戸百景』」

  • 1962 年に神戸の木版画家・川西英によって製作された画集「神戸百景」
    KORPAでは、今回のリサーチで見出された神戸のさまざまなスポットを
    音声コンテンツとして編集し、令和版「新・神戸百景」と称し
    神戸市内の街中にAR として再配置!
    期間中、神戸市内に設置された5つの周遊拠点(ターミナル)を起点に専用アプリを使ってアーティストの視点に導かれ、今までに見たことのない神戸の街を一緒に再発見してみませんか?

Urbanist Kit / 神戸

特別イベント​

CURATOR

MIRAI MORIYAMA
1984年、兵庫県⽣まれ。5歳から様々なジャンルのダンスを学び、15歳で本格的に舞台デビュー。2013年には⽂化庁⽂化交流使として、イスラエルに1年間滞在、Inbal Pinto & Avshalom Pollak DanceCompanyを拠点にヨーロッパ諸国にて活動。「関係値から⽴ち上がる⾝体的表現」を求めて、領域横断的に国内外で活動を展開している。俳優として、これまでに⽇本の映画賞を多数受賞。ダンサーとして、第10回⽇本ダンスフォーラム賞受賞。監督作として、ショートフィルム「Delivery Health」「in-side-out」などを⼿がける。2021年3⽉11⽇には京都・清⽔寺でのパフォーマンス「Re:Incarnation」の総合演出を務め、東京2020オリンピック開会式では鎮魂の舞を踊った。2022年4⽉より神⼾市中央区にArtisti in Residence KOBE(AiRK)を設⽴し、運営に携わる。ポスト舞踏派。
JUNYA YAMAMINE
キュレーター/株式会社NYAW代表取締役/⼀般財団法⼈東京アートアクセラレーション共同代表。東京都写真美術館、⾦沢21世紀美術館、⽔⼾芸術館現代美術センターにて、キュレーターとして勤務したのちANB Tokyoの企画運営に携わる。主な展覧会に、「ハロー・ワールド ポスト・ヒューマン時代に向けて」、「霧の抵抗 中⾕芙⼆⼦」(⽔⼾芸術館)や「The worldbegan without the human race and it will end without it.」(国⽴台湾美術館)など。avexが主催するアートフェスティバル「MeetYour Art Festival “NEW SOIL”」や⽂化庁⽂化経済戦略推進事業など⽂化/アート関連事業の企画やコンサルのほか、雑誌やテレビなどのアート番組や特集の監修なども⾏う。また執筆、講演、審査委員など多数。2015年度⽂科省学芸員等在外派遣研修員、早稲⽥⼤学/東京⼯芸⼤学⾮常勤講師。
HIROKI YAMAMOTO
⽂化研究者、アーティスト。1986年千葉県⽣まれ。⼀橋⼤学社会学部卒業後、ロンドン芸術⼤学にて修⼠号・博⼠号取得。2013〜2018年、ロンドン芸術⼤学トランスナショナルアート研究センター博⼠研究員。韓国・光州のアジアカルチャーセンター研究員、⾹港理⼯⼤学ポストドクトラルフェロー、東京藝術⼤学⼤学院国際芸術創造研究科助教を経て、2021年より⾦沢美術⼯芸⼤学美術⼯芸学部美術科芸術学専攻講師。単著に『現代美術史 欧⽶、⽇本、トランスナショナル』(中央公論新社、2019年)、『ポスト⼈新世の芸術』(美術出版社、2022年)、共著に『トランスナショナルなアジアにおけるメディアと⽂化 発散と収束』(ラトガース⼤学出版、2020年)、『レイシズムを考える』(共和国、2021年)、『東アジアのソーシャリー・エンゲージド・パブリック・アート 活動する空間、場所、コミュニティ』(ベーノン・プレス、2022年)など。

STATEMENT

地理学、⼈類学、社会学、歴史学といった多⾯的な観点から⾒ても、あるいはその⼟地から⽴ち上がった⽂化を眺めてみても、神⼾は⾵が通り抜ける街なのではないか。様々な⾵が吹き抜けるからこそ、それが神⼾という場所の多様性を⽣み出している、と考えることもできるかもしれない。現在に吹く⾵を受けて、コロナ禍を経た私たちはどのように互いに触れ合い、⾃分たちを取り巻く世界と新たな関係を構築していくのか。
今や私たちが⽴つ⼟壌には⼈⼯物が含まれていない場所はどこにもないとされる地質時代「⼈新世」。そんな時代において、⾃然物と⼈⼯物の境界線は⼀体どこにあるのか。
造形物、建造物、さらには都市構造に⾄るまで、これらを⼈新世における「地層の⼀部」と捉えるのならば、⼭や川や海と戯れることと、都市や建築物や廃棄物と戯れることとの明確な違いはもはや存在しない時代が到来しているのかもしれない。
少⼦⾼齢化の現在、全国的なトピックとなっている「空き家/廃墟」を現代の遺跡であり、かつ⾃然物としての地層の⼀部とみなし、それらをも内包した「神戸という器」に吹き抜ける⾵に誘(いざな)われるノマドとして、同時代を⽣きる私たち⼈類が⽣み出すゆるやかな繋がりを慈しみたい。
風を集めよう。